訪問看護の日常

[新型コロナウイルス感染症流行中]訪問看護師の1日

今日はコロナ感染流行時期の訪問看護師の1日の流れについて説明をしたいと思います。

先に断っておきますが、1日の流れは事業所ごとに違います。

今回はあくまで私の事業所の流れになります。

ただ、訪問看護ステーションごとに多少の違いはあっても大きく違うことはないと思いますので参考にしてもらいたいです。

コロナが流行しているからこその対策になります。

平常時とは違う部分もありますのでそこは注意してください。

それでは1日の流れとその中での注意点について説明していきたいと思います。

 

私の事業所の1日の流れ

私の事業所の1日の流れについてはこんな感じです。

  • 出勤
  • 朝出勤したら、事業所の掃除(消毒)を出勤者でする。
  • 申し送り
  • 訪問開始
  • 訪問時間が空くようであれば事業所で待機、または記録
  • 昼休憩
  • 午後からの訪問
  • 1日の記録、書類整理
  • 退勤

この流れで毎日勤務しています。

 

不定期のイベントとしては、担当者会議、事業所内研修、月末になれば報告書や計画書の作成、委員会活動などがありますが、1ヶ月から数ヶ月に1回のイベントになります。

担当者会議は管理者が参加している事業所もありますが、私の事業所では訪問を開始している利用者については担当者が参加することもあります。

 

1日の流れと内容

1日の流れの中でどのようなことをしているのかについて説明していきます。

出勤から申し送りまで

出勤時間はそれぞれですが、ある程度の人数が出勤したら、アルコールのウェットシートで事業所内で特に皆が触る可能性のある場所を吹いていきます。

それ以外の掃除については週に1度担当者を決めて掃除をするようにしています。 その際はしっかり換気を行い、人が集まる申し送りも寒いですが、換気をしながら行うようにしています。

申し送り以外でも事業所内に数人のスタッフが集まる場合はアイシールドも使用しています。

また事業所内での飲食も禁止しています。

申し送りから訪問開始まで

申し送りは順序は

  • 出勤者の確認
  • 各担当者ごとの訪問者の確認
  • 全体への申し送り事項
  • 昨日、訪問した利用者の状態報告
  • 担当者の相談

このような流れで行なっています。

 

ちなみに私の事業所ではスタッフ全員にタブレットを1台ずつ貸し出しています。 そして、記録もそのタブレットを使用して行います。

伝言機能などもあり、その中で日々の報告や連絡をするようにしています。

ただ、その伝言機能は自分でログインしないとみれない仕様になっていますので急ぎの時は電話やメールなどで対応するようにしています。

訪問している利用者によっては電話を気にする人もいますし、処置中であれば電話に出れないこともあるのでできるだけ文字での連絡にしています。

午前中の訪問から昼休憩まで

現在はコロナ感染症が流行しているということもあり、できるだけ職員同士が接することがないような対策をしています。

訪問に使用するのは会社の自動車を使用していますので、出勤してから退勤するまでは会社の自動車を使用してもらうようにしています。

この方法を取るためにはタブレットが必須になります。

まだ導入されていない事業所は今度もいつ同じような状況になるのかわからないので導入を検討されておくのが良いです。

午後から退勤まで

基本的には午後からの訪問についても同じような流れになります。

訪問に行って、間が空けば待機して、また訪問という流れになります。

待機はもちろん職員同士が接触しないように個々で待機です。

記録に関しては各訪問の間でできるようであれば、そこで行いますし、時間がないようであれば、夕方の時間にまとめて行うようになります。

平常時であれば、夕方の時間に相談などがあれば行うようにしているのですが、現在は一緒に集まることが難しいのでそれぞれ個別に必要があれば相談していくよううにしています。

私の事業所では1人の看護師が1日に4件程度訪問するようにしています。

もちろん勤務人数の都合や、訪問時間や距離などによって、違いますので毎日4人ということではありませんが、時間に余裕がないと対応が中途半端になったり、交通事故の原因になったりしますので、余裕を持ったスケジュールにするようにしています。

書類の整理が終われば、退勤時間までは個々で待機して、退勤時間にタイムカードを押しにくるという流れになります。

退勤を押した後は、自家用車に乗り換えてから帰宅するようになります。

 

感染症対策のため職員同士が接する時間が減ったことによる問題点

上を見てもらってわかる通り、看護師同士が朝、申し送りをしてからはほとんど接することがありません。

 

これにより過去に何度か問題がありました。

  • 訪問時間に訪問に行っていないことがあった。
  • 勤務時間にも限らず、業務をお願いしても今はできないという返答をする職員が出てきた。
  • 外部の関係者から連絡があった際に知らないことがあった。
  • 訪問時間をスタッフ同士で勝手に変更していた。

などがありました。

 

このような問題については毎朝確認をしたり、待機時の状況を把握する方法を検討し、現在は問題なく業務ができていると感じています。

また報告、連絡、相談の大切さについては再度説明し、面倒でも変更のあるときは必ず、報告することを習慣化していけるように普段から声かけを行っています。

管理者が報告を待つだけでなく、こちらから声をかけていく姿勢が大切だと思います。

今の課題は空いた時間がありすぎる時の業務をどうするかが課題になっています。

自宅待機とはいえ、仕事中ですので何かしてもらえることがあればお願いしたいので、何ができるのかを考えてもらうようにしています。

 

看護師の安全と事業所を守ることが結果的に利用者のためになる

現在、コロナの感染が全国で拡大をしてきています。

新型コロナウイルス感染症が騒がれだした頃は得体の知れない病気に対する怖さがありました。

また事業所関係で感染者が出たら大騒ぎになり、風評被害もすごかったですが、現在は情報もしっかり出てきていることもあり、大分、以前のような状況にはなりにくいと感じています。

とはいえ、個人の小規模の事業所でコロナが出たとなると持ちこえることができるのか不安です。

独立型の事業所の1番の心配は利用者を他の事業所に出した時に帰ってくるのかどうかだと思います。

もし、帰ってこないのであれば、事業所を再開しても、その後の経営を継続していくことが困難になる可能性もあります。

そして利用者についても新しい事業所に変更になるということはまた新たな人間関係を形成していかないといけないということです。

精神的負担は大きなものになると思います。 そう考えると事業所やスタッフを守るということは、結果的に利用者を守ることにつながります。

感染対策を行いながらの訪問は不便も多いですが、なんとかこの難局を乗り越えていきたいです。

 

まとめ

今回は新型コロナウイルス感染症流行中の訪問看護事業師の1日について書いてみました。

他の事業所ではまた別の対策をしているというところもあると思います。

また事業所の規模や組織の規模によって、できることできないことがあります。

私の事業所のように小規模で尚且つ、経営者も事業に関わっている場合は、すぐに対策を立てて実行ができます。

これは、普段の業務においてもそうですが、独立型で小規模事業所のメリットです。

その代わりに色々な部分(資金面や人員面)で会社にスタミナがないので何かあればすぐに倒れる可能性もあります。

しかし現在の訪問看護制度を維持していくためには小規模事業所の力は必要になります。

なんとか、全国の小規模事業所の方々と一緒にこの難局を乗り越えていかなければならないと考えています。

全国の小規模事業所の方々、一緒に頑張っていきましょう。

それでは今回もありがとうございました。