訪問看護の日常

誰でも開設できる訪問看護の事業主の問題点

訪問看護への転職を考えるとき、求人サイトやハローワークなどで求人内容を見ると思うのですが、経営している会社が気になったことはありませんか?

私も経営者なので、他の事業所の求人内容を定期的にチェックしています。

以前は圧倒的に病院併設の訪問看護ステーション、もしくは病院やクリニックからの訪問看護が多かったです。

しかし、最近は独立型の訪問看護ステーションが増えました。

訪問看護は、医療とは全く関係ない会社でも、簡単にはじめられて、ある程度収入が得られるということではじめる会社が多いようです。

私は自分で起業し、自分で訪問看護開設の手続きをしましたので、利用はしていないのですが、訪問看護ステーションの開設を高額でサポートしてくれる会社もあるそうです。(私には高額に見えましたがその会社の広告にはリーズナブルと書いてありました。)

私が生活している地域であれば、建築関係、弁当屋、クリーニング店、法律関係など母体の会社がさまざまです。

このように全く、医療と関係のない会社で訪問看護事業をしていくのはどうなのでしょうか?

これから訪問看護への転職を希望している方に、先に私の結論を伝えておきます。

私の結論としては、「絶対ダメとは言わないけど、しっかり母体の会社を調べてから就職してください。」。

さらに「危険と思ったら早々に退職しましょう。」です。

よくあるトラブルについて、少し私なりに調べてみましたので説明していきたいと思います。

ちなみに私は訪問看護事業所開設前に短期間だけですが、他業種の経営者が開設した訪問看護事業所で勤務した経験があります。

その経験もあわせて今回は書いていきたいと思います。

 

よくあるトラブル

  • 看護の言ってることが伝わらない
  • 利益を追求しすぎて、職員が疲弊する
  • 看護の業務のことが分からないので他の事業所とトラブルになる
  • 看護師という特殊な職種を扱えず、すぐに閉業する
  • 医療業界では当たり前の福利厚生がない

 

このような状況になるとせっかく転職して、頑張って看護したいのにできないということになります。

それではトラブルの結果どのような状況になるのかと確認方法について考えていきたいと思います。

 

言ってることが伝わらない

同じ業種であれば伝わることが、他の業種の方に伝えても伝わらないことがよくあります。

必要な物品に関しても必要だから購入して欲しいと伝えているのに理由から説明しないといけません。

しかもその理由は、それを何に使用するかからの説明になります。

これも1度や2度ならまだ我慢ができますが、毎回となると本当に面倒です。

また、考え方についても同様です。

看護師や医療従事者の考え方が伝わりません。

それについてもいちいち説明が必要になります。

とにかく何をするにも手間がかかります。

このような場合は、丁寧に説明をすることを自分の練習と思い、ひたすら丁寧に説明をしていけば、いつかは理解ができるようになる人もいるかもしれません。

私なら早々に退職します。

 

利益を追求しすぎる

事業をしている以上、売上も大切です。

しかし、看護は物を扱っている訳ではありません。

時間通りに終わらないこともあります。

そのようなときに理由をしつこく聞いてきたりするとめんどくさくなります。

そもそも理由を言っても伝わらないことが多いです。

訪問看護の移動についても効率を言われたり、ガソリン代を言われたりすると移動も気を使います。

また、医療保険は訪問時間が30分から90分で同じ料金になります。

必要な看護に時間がかかる場合は90分も仕方ないのですが、利益を追求してしまうと90分より30分で終わらす方が件数を増やすことができるのでその辺りについても指示をしてきます。

時間を早めた結果、必要なケアができないとなると本末転倒です。

これに関しても看護は時間やコストだけでないことについて説明すれば、理解できる人もいるかもしれません。

私ならそもそもそんなこともわかっていない経営者の元では看護はできないので早々に退職します。

 

わからないのに関わりを持つことにより他の事業所とトラブルになる

私が以前勤務していた事業所の経営者は訪問看護のことがわからないのに、電話対応などをしていました。

その方は少しでも事業所の手伝いがしたいということでできることをしていたようですが、訪問看護をわからない人が電話対応して、わからないまま対応するためトラブルになります。

例えば、新規など引き受けることができない状況なのに引き受けたり、わからないことに適当に返事をしていたりです。

挙句の果てに、自分が理解をできていないのに相手にしっかり苦情を言う始末。

その事業所はすぐに管理者が辞めて、休止しました。

管理者は良い方でしたが、気の毒です。

中途半端に関わって足を引っ張るくらいなら関わらない方が良い。それくらい常識です。

この関わりたがる人は何を求めているのでしょうか。

理解できません。

この管理者は良い人でしたので早々に退職して正解です。

 

看護師を扱えず、看護師がすぐに退職する

看護師は強いです。

それは仕事柄、ある程度必要なことです。

例え医者や上司であっても、意見がしっかり言えず、利用者に不利益になることは避けたいからです。

しかし、看護師のそのような面を分からずに雇用していたようです。

また、男尊女卑のような感覚を持っている人もいます。

看護師に対してすごく偉そうに指示をしていました。

そうなると当然反発します。

そして、皆がそういうところで意気投合してしまうと手がつけれません。

看護師はすぐに転職できますのですぐに退職します。

このような結果、休止になります。

この考えはそもそも人として問題があります。

私なら何も考えず、すぐに退職届を出します。

 

看護師の転職についてはこちらの記事を参考にしてください

 

福利厚生がないことがある

医療業界では福利厚生がしっかりしています。

それは、定期的に指導にきて、その辺りもしっかりみられるからです。

しかし建築関係の中にはその辺りをかなり曖昧にやっている方います。

その感覚をそのまま看護師に伝えても看護師には理解できません。

私が勤務していた訪問看護ステーションも福利厚生に関しては曖昧でした。

それについて、一生懸命それらしく説明をしていたましたが、全く理解できませんでした。

看護師は福利厚生が曖昧なところで仕事をしたことがないので当然です。

結果、私は危険と恐怖感を感じて退職しました。

このような考えの事業者に将来性があるとは思えませんので、早々に退職して正解だったと思っています。

 

まとめ

以上、私が以前勤務していた他業種から訪問看護に参入してきた際のトラブルについて書きました。

中にはすごくきちんと誠実に経営されている他業種の方もいると思います。

しかし、グループホームの時もそうでしたが、誰でもできるとなると安易な考えで参入してくる方もいます。

正直、看護師の私でさえ、看護師の扱いは難しいと感じています。

むしろ看護師を扱おうとすることがそもそも無理です。

看護師は意志がしっかりしていますので、自分の意思で業務をするように促していかないといつか反発にあいます。

他業種の方で訪問看護をやろうと思っている方はよっぽどうまく看護師を誘導できる自身のある方のみ挑戦してみてください。

ちなみに私が勤務していた訪問看護ステーションは色々と看護師が入れかわった結果、休止してしまい、現在も再開はしていないようです。

ただでさえ看護師を集めるのは難しい状況です。

悪い噂が立てば、再開は困難でしょう。

みなさんも今まで求人の際にあまり気にしたことはないかもしれませんが、訪問看護の場合は事業者がさまざまですので、事業者をしっかり確認するようにしてください。

そして、その事業者がある程度きちんとした会社であることが確認できてから転職をすることをおすすめします。

今はインターネットで簡単に調べることができます。

その情報は100%ではないと思いますが、ある程度は参考になる情報もあるのではないかと思います。

表に出ないだけでブラックな企業は多いです。

もし、これはやばいと感じたら、すぐに退職しましょう。

訪問看護は人員基準があります。それを下回ると事業所の閉鎖も考えなければならなくなります。

退職するなら早い方が良いです。

人数が少なくなると退職できなくなります。

ちなみに私が訪問看護ステーションを退職した時も他の職員の退職から出遅れてしまったため、退職の際、すごく揉めました。

今すでに危険を感じている方はすぐにで退職の準備をすることをおすすめします。

下記に退職のお手伝いをしてくれる転職サイトのバナーを貼っておきますので興味があれば、画像をクリックしてみてください。

それでは今回もありがとうございました。