訪問看護の日常

訪問看護師は家政婦ではない!訪問看護師が家政婦にならないための注意点

訪問看護を提供している時に、「これって本当に看護の仕事なの」と疑問に思うことはありませんか?

先日、利用者の方から、部屋の片付けをしてほしいと希望がありました。

もちろんお断りしましたが、このような依頼は多くあります。

私も訪問看護ステーションの管理者をしていますし、現在も訪問をしている看護師でもありますので、このことに対しては問題だと感じています。

こういうことがある度に、当たり前ですが「訪問看護師は家政婦ではない!」と考えてしまいます。

できないというのは簡単ですが、ある程度の理由を提示して断るのが大切です。

私が考えるこのような場合の訪問看護師としての考え方について説明していこうと思います。

 

訪問看護師の役割については、以前の記事で書いていますので読んでみてください。

 

訪問看護師がサービス提供する際に意識しておかないといけないこととそれを行うための注意点をいくつかあげます。

  • 訪問看護師が一方的に利用者から言われたことを実施するのはダメ
  • サービス毎の役割があるため訪問看護でやりすぎないのが大切
  • 本当にそこまでやる必要があるのか考える
  • 関係者と連携をしっかり取り、対応を統一しておくのが大切

 

このようなことができていないと後々、トラブルになりやすいので、説明していきます。

 

訪問看護師が一方的に利用者から言われたことを実施するのはダメ

訪問看護の役割にも色々あります。

その中には、日常生活動作の確認もあります。

また、自立を促すために必要なスキルの習得をサポートするのも目的になります。

もし、訪問看護のサービスとして行うのであれば、家事を一緒に行えば、目的を持って看護できていると考えられます。

それは一緒に行うことにより自立を促すことにつながるからです。

しかし、その説明をしても一緒にすることを拒否する方もいます。

そのような方には根気よく説明し、それでもできないと言われる時には関係機関での相談が必要です。

 

サービス毎の役割があるため訪問看護でやりすぎないのが大切

そもそも看護師の役割の中には療養上の世話があります。

診療の補助に関して言えば、主治医の指示のもとに行うようになるのですが、療養上の世話に関してはある程度、看護師の判断っで行える行為になっています。

しかし、在宅生活を支える上で利用できるサービスにはそれぞれの役割があります。

訪問看護は利用料が訪問介護に比べ高額ですし、そもそも、訪問看護が訪問介護のようなサービスを提供することは訪問看護の趣旨から外れています。

また、訪問介護という名前の通り、訪問介護に関しては訪問介護事業所が専門になります。

できるかぎりそれぞれの役割をうまく活用していくような関わりをしていきましょう。

 

在宅で利用できるサービスに関しては過去の記事で書いていますので読んでみてください。

 

時々、ケアマネや障害支援の担当者より、訪問看護がやりすぎて、訪問介護をやめるように指示をしてくる訪問看護事業所があると聞きます。

これは本末転倒になりますので注意してください。

 

本当にそこまでする必要があるのか考える

訪問看護を開始して、訪問看護の利用に慣れてくるといろいろと希望を言われる方がいます。

もちろん、希望を伝えてくれること自体は、訪問看護師としても一方通行の看護提供になることを防ぐ意味でもとても良いことです

しかし、その希望が自分でできるのに、お願いしているということになると話は別です。

できることであれば、どこまでも楽をしたいと思っている人もいます。

これは看護の基本ですが、「自分でできることは自分でする。

自分でできることは自分ですることにより、必要最低限の機能は維持できるはずです。

プラスできることを増やしていく関わりをすることで生活の質が上がってきます。

そのためには、看護師が過剰な援助をしないように気をつけていきましょう。

 

関係者としっかり連携を取り、対応を統一しておくことが大切

関係者で情報共有して、できることできないことの確認や、本当に必要な援助について確認をしておくことが大切です。

また、分からずに希望に応じて、過剰な援助を提供した場合、次も同じように希望する場合があります。

また、「〜はしてくれたのに、あなたはしてくれないの?」などと言われると分からない状況であれば、言われるがままに対応する可能性もあります。

そのようなことを防ぐためにも関係者との連絡は密にしておく方が良いです。

そもそも、本当に必要なサービスであれば、本来提供すべきサービスにお願いします。

状況把握やサービスを整理する意味でも情報共有はしっかりしておきましょう。

 

まとめ

今回は自分でできるにも関わらず、看護師に家事をお願いする利用者について考えてみました。

このケースは稀なケースではなく、よくあるケースです。

自己負担のある方は訪問看護の利用は金銭的な負担が大きいことを意識していますが、なんらかの理由で、自己負担を免除または一部免除されている方はそのような意識が低いことがあります。

このような希望をされる方のほとんどはそのような状況の方になります。

言われたままにサービスを提供することはできます。

そのほうが事業所の経営的には良いのかもしれません。

しかし、看護師として勤務する以上、看護師としての倫理をしっかり持って看護していかないといけません。

最初にも書きましたが、看護師は家政婦ではなく、その人がその人らしく生活するための援助をしていく仕事です。

そのためには、その人が持っている能力を最大限いかしていけるように関わることが大切です。

そのことを忘れないようにこれからも看護をしていきます。

それでは、今回もありがとうございました。